真鶴の山車は花山車と言って、万燈型の手指し山車です。この花山車は大昔の大真榊に注連を懸けたものから進化装飾されたものと考えられています。
花山車の担ぎ手は、いとも簡単に花山車を担ぎ上げ、上下左右に豪快に振りますが、高さ約3m、重さは60kg以上にもなり、しかも重心が高くバランスを取るのが難しく、この花山車を振るには、相当な腕力が必要なことは言うまでもありません。
巡幸途中の真鶴駅前などでは、保存会員の担ぎ手以外の飛び入りゲストが、花山車の担ぎ手を任されることもありますが、大抵は持ち上げることもままならず、観客はその重さを実感するとともに、周囲は笑いに包まれます。
花山車は、過去には石船等の関係者が担当してきた歴史があり、日常の仕事を通じて養われた腕力を、祭りを機会に披露する一種の「力くらべ」ともみられます。
常に鹿島連に先行して、脇持ち、拍子木打ち、交代人等を従えて行列を作り、振りながら町内を巡幸します。
最終更新日:2023年8月11日